2021年1月11日月曜日

英英英単語(中級編)がおもしろい

自分が普段使っている言葉のなかでもそれぞれの単語の意味は案外よく理解していない。そのことに気がついたのは大学生のときくらい。何かを読んでいたときに、「暴力に訴える」の意味がわからなかったから「訴える」を辞書で引いた。

その文に出会うまで「訴える」の意味はわかっているつもりだった。訴える=裁判する、ということだと理解していた。

だけどそれだと「暴力に訴える」の意味が理解できなかった。

そのとき調べた辞書には「物事を解決するために他のものに頼ること」みたいに書かれていたと思う。だから訴える先は裁判所だけでなく暴力でも使い方は間違っていないわけだ。

裁判でなく暴力で解決しようとするなら「暴力に訴える」になる。


この一件から自分は単語の意味を文脈からなんとなく理解しているだけなことが多いのだなと気づいた。よく使っている言葉もひとつひとつ辞書で意味を確認した記憶はない。最近はよく辞書で確認するようになったのだけど、昔はネット辞書もなかったし国語辞典をたびたび利用したという記憶はないからほとんどの言葉は文脈から判断してその使い方を知っているに過ぎないということになる。

哲学的にはその単語の意味は、それが「どう作用するかで決まる」みたいなことを大学の教養科目で学んだので、その単語のすべての使い方をわかっていればそれでも事足りるのかもしれないけど、とにかく辞書を引くとすっきりする。細かなニュアンスもわかり自信をもって言葉を使うことができるようになる。


大学受験で英単語の勉強をしていたときも今思うとそもそも日本語がよくわかっていないかった。

「refer 言及する」とか「adopt 採択する」とか当時はなんとなくでしかその日本語の意味をわかっていなかったけど、ぼやけた感じでもとにかく日本語と英語の対応を覚えようとしていたと思う。

そう言う意味で英単語のターゲット1900とかの掲載単語でさえ自分の日本語のボキャブラリーを超えていたのかもしれない。

英英辞典には昔から興味があった。日本語に対応させるのではなく英単語の意味そのものを解説してくれるので日本語の語彙が少ない僕にはむしろわかりやすかった。ただやはり面倒なのでいちいち英英辞典を引いたりはしなかったけれど。


日本語の知っている言葉でも辞書をよく調べるようになってから、英単語を覚えるついでに対応する日本語とその意味もまとめて学習すれば楽しく効率がよいのではと考えていた。

英単語 → 日本語 → その日本語の意味、という順番だ。ただやはりめんどくさいし文章を読んでいるときにわざわざ単語の詳細な意味を調べるということはあまりやっていなかった。

そんななか最近、英英英単語という英単語用の学習教材(参考書)を書店で見つけた。重要英単語を英英辞典のように掲載していてその意味を順番に学んでいける。対応する日本語も載せてあるのがよい。この単語帳をつかえば、英単語 → 日本語 → その英単語の意味(英語)、というふうに英単語を中心に対応する日本語の意味もある程度補足しながら学べるのではと思った。

例えば、
convert = to change something so you can use it in a different way ≒ 変換する
みたいな感じだ。
なるほど、「変換」は、「何かを異なる方法で使えるように変えること」なんだなと理解する。単に変えるだけじゃなくて利用できるように意図して変えるということがわかる。

他にも、「principal ≒ 主要な」の意味が「most important」で、僕はこれまでimportantというより「major〔大きさ・規模などがより〕大きい」に近い意味でとらえていたけれど、実は「もっとも重要」という意味だと知った。

abceedのアプリでこの英英英単語(中級編)を買って、英語の意味から英単語や日本語の意味を当てるクイズをして楽しんでいる。最初、上級編しか売ってなかったのでそちらも持っているのだけどそれに出てくる英単語はそもそも知っておらず、まずは復習を兼ねて最近買えるようになった中級編で楽しんでいる。説明の英文自体をさらに日本語で訳してくれていると嬉しいときがあるけどまあ十分進められている。

中学のときにちょっとだけこういう風に英語の説明から英単語を当てるゲームを授業でやった記憶があるけど今思うとこれはけっこう良質なクイズ問題だと思う。説明文を翻訳してあげれば老若男女みんなで楽しめる気がする。


語学では日本語と英語の単語の意味が100%一致することはないから、日本語も英語もある意味関係なく混ざってそれぞれの単語のもつ意味の円が幾重にも重なっているところが面白い。日本語でも英語でも語彙が増えると表現が豊かになる。

また、正確に言葉を使えること、言葉の違いがわかることは深く思考したりし何かを主張したりするうえでも結構大切だろうと思っている。この学習でどんな効果が出始めるか期待している。


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